【2019年】マーケ担当者必読!!ベトナムのデジタル市場をわかりやすく解説!

こんにちは。
ベトナムのデジタルマーケティングでご飯を食べてる田中です。

気がつけば2019年も2ヶ月が経ちました。ベトナムも2月の旧正月明けから動き出す企業さんが増えて来ております。田中の担当するクライアントさまや新規にベトナムでプロモーションをしたい方などからご相談が昨年よりも多い印象です。


今日は2019年のベトナム市場最新動向をHootSuiteのレポートを使いながらご説明していきます。

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ベトナム2019年デジタル市場

早速、概要です。

モバイルの存在感

ベトナムデジタル市場
ユーザー数

ベトナムの人口9600万人に対し、モバイルの契約者数が1億4300万件です。人口に対する契約率は148%にものぼっています。個人利用で複数台を使っているベトナム人は少ないのでビジネスユースでの複数台利用が多いです。モバイルに対してはBtoB、BtoC関係なく、見込み客とのコミュニケーションを取っていくことがベトナムでのデジタル広告戦略でより重要となっていくことでしょう。

また、ビジネスユースのモバイル端末のタイプは現状ではフィーチャーフォン(非スマートフォン)が多かったですが、今後はスマートフォンの利用が拡大していくはずです。スマートフォンはグローバルでハイクラスと格安の2極化が進んでおり、ベトナムではさらに国内ブランドである、VSmartが今後ユーザーを増やしていく可能性が高いからです。Vsmartは100ドル程度の端末を販売していますが、利用者からは高評価です。つまり今後のベトナムでのデジタルプロモーションでBtoB企業の戦略としてはいかにビジネスユースのスマホユーザーとコミュニケーションを取るかが課題になりそうですね。


インターネットユーザーは6400万人です。ベトナムの人口はまだ増加傾向にあることや上記の格安スマートフォンの台頭があるため、将来的にはまだ伸びしろがあります。


ソーシャルメディア利用者はまだまだ大幅に増加

ベトナムデジタル市場
ベトナムのソーシャルメディア市場

よく聞かれる質問で「ベトナムではソーシャルメディアを使ったプロモーションが効果的ですか?」というものがありますが、答えはYESです。

上の画像はそれぞれのカテゴリーの伸び率を示していますが、ソーシャルメディアのユーザー数は13%(なんとモバイルでは16% ! )成長をしています。のちほど、詳しくチャンネル(SNSサイト)別の話もしますが、先進国ではまずありえない伸び方です。ソーシャルメディアはベトナム人の情報源・コミュニケーションプラットフォームとなっていますのでうまく広告を打てれば企業にとって非常に大きい効果を発揮できます。

WEBサイト別のトラフィック

ベトナムデジタル市場
ベトナムメディア別トラフィック数

Googleが1位、以下、Facebook、YouTubeと続きます。
この3つのチャンネルはそれぞれ月間のトラフィックが3億台と拮抗しています。さきにもお話したとおり、FacebookやYouTubeはSNSとしてベトナム人に大人気です。ご相談を受けたり、デジタルマーケティングのご提案をさしあげる媒体も8割がこの3メディアになります。

最近のトレンドでは動画形式の広告が人気でテレビCMの素材やWEB専用の動画CMを使ってFacebookやYoutubeで動画広告を実施するケースが増えています。各メディアの配信精度や動画の長さなどが強化された事やデジタル媒体であれば1回の視聴単価が明確にわかることなどから非常に人気です。SNSのトラフィックや伸び率の高さから考えると影響度は非常に高いです。ベトナムでは動画マーケティングはすでにマスの役割を担いつつあります。

ソーシャルメディアプラットフォーム

ベトナムデジタル市場
ベトナムデジタル市場

SNSに注目した場合、どのような媒体が人気なのかをご紹介します。

Facebook:6100万人
インターネットユーザーのほとんどがFacebookを利用している傾向です。日本ではFacebook離れが加速していますが、ベトナムでは真逆の傾向であることは興味深いですね。最近の動向ではFacebookは世間的に批判にあうことが多いため、怪しい動きをするユーザーや過度な商用目的の投稿の排除をシステム的に実施しているため、ベトナムでFacebookでのマーケティングを実施するためには以前よりもより高度なテクニックが必要になっていきています。

Instagram:620万人
インスタグラムは日本ほどではないですが、ベトナムでも徐々に人気になりつつあります。現在のユーザー数は600万人です。インターネットに対してアンテナを張っているユーザーやトレンドに敏感な層、おしゃれや写真に関心があったりする層などが多く存在します。日本のインスタグラム導入期と同じイメージですね。特定層を狙ったマーケティングや知見を貯めるテストとしては現在でも実施する価値はあるため、動画広告などを中心にベトナムでも広告出稿が多いメディアです。

LinkedIn:260万人
続いてリンクトインです。日本ではあまり馴染みがないかもしれませんが、国際的にはビジネスユースやリクルーティングで使われることが多く、ベトナムでも同様の使われ方をしています。特にリクルーティングでは効果を発揮しやすいため人材紹介会社さんやヘッドハンターを多く見かけるメディアです。広告出稿も可能で弊社でご支援させていただいたケースではリンクトインからの求職者獲得に成功した例があります。インターネットに対してセンシティブな感覚を持っていたり、国際感覚のあるユーザーを集めたい場合にはリンクトインは非常に良いSNSプラットフォームに位置づけられます。

Eコマース市場規模

ベトナムデジタル市場
Eコマース市場規模
ベトナムデジタル市場
Eコマース市場成長率

ベトナムでの各業態別のEコマース市場規模を見ていきましょう。

家電・電化製品:6億1000万米ドル(年成長率27%)
ファッション :5億5800万米ドル(年成長率25%)
食品・健康食品:3億4800万米ドル(年成長率38%)

2020年には全体の市場規模が100億米ドル(1兆円)にもなると言われているベトナムのEC市場です。全体的に成長率が加速度を増していますが特に上記3つのカテゴリは成長率が高く、すでに大きい市場になりつつあります。家電・電化製品市場はわかりやすく、店頭で実際の製品を見たらインターネットの方が安く買えるため支持を集めています。数年前までは「ベトナムでは偽物が多く出回っていてEコマースはなじまない」というような意見もありましたが、①出店者・企業のモラル向上、②キャッシュオンデリバリーの対応、③偽物・欠損等の保証の3点の対応策で以前と比べるとEコマースでの購入者が増加する傾向にあります。現地に即したローカライズを実行すればベトナムのEコマース市場での商品販売自体のハードルはそこまで高くはありません。

以上、2019年のベトナムにおけるデジタル市場の解説でした!ではまたお会いする日まで〜。